ナイトメア

 今朝方見た夢。

 俺と数人の仲間が異次元世界へと引き込まれてしまったらしいが、どうやら無事に帰って来れたようで、俺が通信機で本部(どこかは知らぬ)の者に「ありがとう、おかげで無事に帰ってくることができた」とか何とか言っている。俺たち一行が帰ってきたのはとあるマンションの一室。他のメンバーたちはほっとした顔でドアから出ていく。通信機を持った俺は(どうやらそこではリーダー的立場のようだ)皆が無事に外へ出ていくのを見ながら、しかしここは本当に元の世界なのだろうかと疑いを持ってしまう。この通信機で話している相手はもちろん俺の良く知る本部のあの人物ではあるが、本当に元の世界のあの人と同じなのか…?などと考えつつ俺もドアから出ようとするが、おっと、ちょっと待て、戸締まりを確認しなきゃと思うのではあるが、戸締まりをしている間にまた異次元世界へと引き込まれたらいかがいたそう…、なんて考えながら窓の鍵を閉め、ドアから外へ出る。他のメンバーたちが待っていてくれる。空は薄曇り。ごく当たり前のマンションやテナントビルが立ち並ぶそこそこ都会な街。うむ、確かにもとの世界へ戻ったようではあるが…

 というあたりで目が覚める。朝の5時前だ。ちょうど夢で見たのと同じような薄曇りの夜明けの空。さてさて、今俺がいるこの世界、本当に昨日と同じ世界なのだろうか?

<次回は「あ」または「めあ」で始まるタイトルですよ>
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# by edoya-ex | 2006-06-10 20:02 | シリトリヨタバナシ

満腹感も悪くない

 
 何年かごと、もしくは年に数回か、周期は決まっていないが時折、新しい本を買いたくなくなってしまう時期がある。 

 満腹感のようなものであろうか、新たな知識を得ることを拒むようなのだ。生きていく上で必要な知識はとりあえず身に付けてしまった、もういい。これはもちろん錯覚なのである。実際は、まだまだ知らねばならぬことは山ほどあるのだ。

 これからまだまだ知らねばならぬことがあることに直面したくない気持ちと、これまでに見知ったことの整理がついていないために(PCに例えるならば)ちょっとフリーズしかかっていると、そんな状態らしい。

 実はここ二た月ほどそんな具合なのだ。新しい本を買う気になれぬ。仕方なく、本棚から以前に読んだ本を引っ張り出して読むことになる。これはこれで温故知新の趣があって悪くない。また本を読む楽しみが蘇ってきた。が、新刊書を読む気は未だ失せている。古本屋で島崎藤村の「破戒」や、太宰治の「走れメロス」など古いもの、昔々に既に読んだものを敢えて買ってくる。一冊105円也。

 読んでみるとこれが凄い。文章のチカラがとんでもなく、圧倒されてしまった。「破戒」の、主人公である丑松(うしまつ)が故郷へ帰る場面の風景描写。景色が目に浮かぶなどというものではない。体内の血流が変わったかと思った。あるいは「走れメロス」。文章が走っている。メロスなど学生の頃に何度も読んだ…筈なのに、今になってまた夢中に読んでしまった。

 たまにおとずれるこの満腹感も、こうして新たな古い発見(?)を呼び寄せるもので、悪くない、悪くない。


<次回は「い」または「ない」で始まるタイトルですよ>
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# by edoya-ex | 2006-06-04 17:51 | シリトリヨタバナシ

敷物自慢

 虎一頭分丸ごとの皮がびろんとなっている敷物は悪趣味だ。だいいち何が狙いなのかがよく分からん。あれを敷いて何をどうしようというのか(自分で仕留めた獲物、ならばまだわからんでもないが、悪趣味であることには変わりはない)。

 そーいえば小学生の頃、同級生の家に遊びにいった時にそいつがさりげなく「その絨毯、百万」とか言ってたのもなんとなく成金趣味の匂いがして気持ちが悪い。百万したからどうだというのか。足で踏むな、というのか。もしもそんな意味だったのだとしたら、その絨毯はなんと貧乏臭い百万円だろうか。あるいはただ単に自慢したかったのか。たかだか百万の絨毯を?それもまた貧乏臭い。そいつの家は絨毯に百万円使うくらいだから、それなりに金は持っていたようだが、その割には貧乏臭いな。

 本当の金持ちというのは、自分が金持ちである事実に気づいていないものなのかもしれない。それを逆に考えてみると、本当の貧乏というのは自分が貧乏であることにすら気づかないということになるのだろうか。そう考えると俺なんかはまだ、自分がいかに金を持っていないかということをよく知っているので、まだまだ本当の貧乏にはほど遠いということになるのだろうか。

 まあしかし今後どれほど金持ちになろうとも、三畳で百万円程度の中途半端な高級絨毯なんぞは買わないように、よしんば何らかの気の迷いから買ってしまったとしてもそれを客人に自慢するような情けないことはしないようにしよう。

 そんなものは黙ってハサミで切り刻んで風呂場の足拭きにでもしておけば良いのだ。


<次回は「まん」で始まるタイトルですよ>
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# by edoya-ex | 2006-05-26 23:45 | シリトリヨタバナシ

ムダ知識

 いわゆるトリビアではなく例えば、サーカスの人たちは体を柔らかくするために酢を飲んでいるなどの類いの嘘データである。実際これは単なる「データ」に過ぎないのだが、それを持つ人の中では確固とした「知識」となってしまっているので始末が悪い。

 で、その「酢」についてだ。これがまったくのガセだということは言うまでもないことなのだが(…と聞いてショックを受ける人がいても俺は知らん)、俺の職場にいるおっさんがこれを信じ込んでいるらしいことが先日判明した。それは嘘ですよ、と教えてあげても良かったのだが、面倒なので何も言わずにおいた。その言葉を発することが面倒なのではない。そのおっさんの持つデータの間違いを正し始めたら何時間あっても足りないほどJAROも真っ青なウソオオゲサマギラワシいデータの塊がずるずると出てきそうで、そんなものに俺の貴重な人生の時間を取られるわけにはいかんということだ。

 朝御飯をしっかりと食べなければいけない、というデータもある。これなども、信憑性がかなり怪しいものだ。午前中の人の体は、食べ物を摂り入れるよりはむしろ排泄する方に重きを置いて働くのだ。そのことを差し置いて考えるとしても、朝食をしっかり食べるというのはかなり無理がある行為だ。あなたが勤め人だとする。例えば朝の7時に起きて朝食を摂り、7時半頃に家を出てバス停まで10分歩き、来たバスに乗り込み15分揺られ、さらに満員電車に乗り25分、駅から会社まで10分ほど歩き出社、なんてことをしているとする。普通といえば普通だ。しかしこれがあなたの胃腸をどれほど痛めつけているかわかるだろうか?食後に眠気が来るのは、消化のために内蔵に血液が集まるからだが、朝食後にすぐ一時間も(!)「出勤」という重労働(歩いたり走ったり、満員ぎゅうぎゅうのバスや電車に揺られるというのは意外と重労働なのだよ)を行ない、消化のために使われるべき血液を筋肉運動のために使わざるを得なくなる。それでもケナゲな内蔵は少ない血液をヤリクリしてなんとかかんとか朝食のハムエッグやらトーストやらを消化しようとするのだ。ああ、なんと効率の悪いことだ。日本人の胃腸の具合が悪くなるのもうなずける。よって、朝御飯をしっかり食べなければならない、というのはウソデータということになる。事実、俺はこの5年ほど朝食は摂っていないが、まるっきり問題なく仕事ができている。むしろ、朝飯なんか食ってたらチカラが出なくなってしまう、のだ。あなたがそれを信じたくないならそれでもいい。

 でまあ、何が言いたいかということだがね、世の中には「常識」という名のウソ知識/ウソデータがけっこう蔓延していて、それを信じてる人々がいっぱいいるからね、もしもあなたが「本当のこと」を知ってしまって、それが世間の常識とはちょっとズレることだったりした場合、周囲の人を説得するのはなかなか骨の折れることだから、わからん人は放っといて、迷わずその道を進むがよろしいと、そういうことだよ。

<次回は「き」または「しき」で始まるタイトルですよ>
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# by edoya-ex | 2006-05-25 21:13 | シリトリヨタバナシ

メンソレータム

e0089712_18412656.jpg 我が家ではタイガーバームが万能薬ということになっている。虫刺され筋肉痛関節炎皮膚炎はもちろん、風邪をひいた時には小鼻に塗り鼻の通りを良くし、あるいはノドや胸に塗ることもある。まことにもって重宝するものではあるが、ちょっと臭いのが難点ではある。ドリアン、のようだ。果物の王様などとあがめられているわりにはその匂いゆえに嫌われるドリアン。うむ、今後はタイガーバームを塗り薬界のドリアンという位置づけで考えることにしよう。

 そんなわけでタイガーバームを持ち出すほどではない時にはメンソレータムを使うことが多い。正確に言うならば今手元にあるのは「メンターム」である。メンソレータムよりいくらか安く手に入る。あるいは「メンタム」というのもありますな。中身は似たようなものなんだから何でもいい。どうせ気休めなのだから(なんてこと言う)、粗悪品でありさえしなければ安いほうがありがたい。それにメンソレータムよりメンタームのほうがメンソールが強くってスカッとするのだ。

 あー、ところでそのメンソレ関係は名前が似通っているけれど、絆創膏関係は色々呼び名があって楽しゅうございますな。「バンドエイド」とか「カットバン」とか。カットバンってのはいいね、歯切れがよくって。あるいは、各家庭によって呼び名が違う場合もありまして、それは何故かと言うに、置き薬の会社独自のものがその家の薬関係の呼び名になる場合があるのですね。我が家では長いこと、絆創膏を「キュラード」と呼んでいた。「救急キュラード」という絆創膏が入っていたのだ。きゅうきゅうきゅらーど。オバQ音頭みたいだ。

 「サビオ」なんて呼び名もあるね。どうも関西方面での呼び名というイメージがあるのだが気のせいかもしれない。ともあれこういう色々な呼び名に精通しておけば、出入りの業者さんからいきなり「兄ちゃん、『サビオ』持っちょらんかいのお」と尋ねられた時にも平常心で「ああ、『キュラード』」と呟きながらポケットからさりげなく「カットバン」を出すこともできるようになるのである。


<次回は「む」または「たむ」で始まるタイトルですよ>
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# by edoya-ex | 2006-05-07 10:12 | シリトリヨタバナシ