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だるさの共有

 数学的な話。正の数どうしをかけ合わせるとその答えは正の数(+)となる。正の数に負の数をかけ合わせると答えは負の数(−)になる。ここまでは良い。負の数どうしをかけ合わせると、その答えは正の数になるのだ。−2× −2=4なのだ。なんだか納得がいかない。納得のいかぬまま、それはそういうものだと妥協して我々は皆大人になってきたのだ。

 自分が元気な時に元気な友人と会って話がはずむとお互いもっと元気になったりする。正の数どうしだからか。何となくだるいときに、やたら元気な友人と会う。こちらはその友人の元気さに辟易し、向こうは向こうでこちらの元気のなさにウンザリし、両者トーンダウン。これが正の数×負の数か。

 なんかだるいなあと感じている時に、相手もまた「実は俺もだるいんだよな」なんて言って、お互いがいかにだるいかとか、そのだるさのもとになった人物を二人してけなしていたりと、「だるさの共有」を確かめ合うことでいつのまにやらだるさもとれて双方気分爽快、なんてこともある。負の数どうしのかけ算とはこういうことをいうのだろうか。

 ただ単なる机上の空論、辻褄合わせの理論だとばかり思っていた四則演算の法則も実は実際の人生に適用され得るものであると理解した瞬間、あなたの脳細胞はいくらか活性化するのである。

 たぶん。


<次回は「う」または「ゆう」で始まるタイトルですよ>
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by edoya-ex | 2007-09-16 21:24 | シリトリヨタバナシ
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