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敷物自慢

 虎一頭分丸ごとの皮がびろんとなっている敷物は悪趣味だ。だいいち何が狙いなのかがよく分からん。あれを敷いて何をどうしようというのか(自分で仕留めた獲物、ならばまだわからんでもないが、悪趣味であることには変わりはない)。

 そーいえば小学生の頃、同級生の家に遊びにいった時にそいつがさりげなく「その絨毯、百万」とか言ってたのもなんとなく成金趣味の匂いがして気持ちが悪い。百万したからどうだというのか。足で踏むな、というのか。もしもそんな意味だったのだとしたら、その絨毯はなんと貧乏臭い百万円だろうか。あるいはただ単に自慢したかったのか。たかだか百万の絨毯を?それもまた貧乏臭い。そいつの家は絨毯に百万円使うくらいだから、それなりに金は持っていたようだが、その割には貧乏臭いな。

 本当の金持ちというのは、自分が金持ちである事実に気づいていないものなのかもしれない。それを逆に考えてみると、本当の貧乏というのは自分が貧乏であることにすら気づかないということになるのだろうか。そう考えると俺なんかはまだ、自分がいかに金を持っていないかということをよく知っているので、まだまだ本当の貧乏にはほど遠いということになるのだろうか。

 まあしかし今後どれほど金持ちになろうとも、三畳で百万円程度の中途半端な高級絨毯なんぞは買わないように、よしんば何らかの気の迷いから買ってしまったとしてもそれを客人に自慢するような情けないことはしないようにしよう。

 そんなものは黙ってハサミで切り刻んで風呂場の足拭きにでもしておけば良いのだ。


<次回は「まん」で始まるタイトルですよ>
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by edoya-ex | 2006-05-26 23:45 | シリトリヨタバナシ
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