ムダ知識

 いわゆるトリビアではなく例えば、サーカスの人たちは体を柔らかくするために酢を飲んでいるなどの類いの嘘データである。実際これは単なる「データ」に過ぎないのだが、それを持つ人の中では確固とした「知識」となってしまっているので始末が悪い。

 で、その「酢」についてだ。これがまったくのガセだということは言うまでもないことなのだが(…と聞いてショックを受ける人がいても俺は知らん)、俺の職場にいるおっさんがこれを信じ込んでいるらしいことが先日判明した。それは嘘ですよ、と教えてあげても良かったのだが、面倒なので何も言わずにおいた。その言葉を発することが面倒なのではない。そのおっさんの持つデータの間違いを正し始めたら何時間あっても足りないほどJAROも真っ青なウソオオゲサマギラワシいデータの塊がずるずると出てきそうで、そんなものに俺の貴重な人生の時間を取られるわけにはいかんということだ。

 朝御飯をしっかりと食べなければいけない、というデータもある。これなども、信憑性がかなり怪しいものだ。午前中の人の体は、食べ物を摂り入れるよりはむしろ排泄する方に重きを置いて働くのだ。そのことを差し置いて考えるとしても、朝食をしっかり食べるというのはかなり無理がある行為だ。あなたが勤め人だとする。例えば朝の7時に起きて朝食を摂り、7時半頃に家を出てバス停まで10分歩き、来たバスに乗り込み15分揺られ、さらに満員電車に乗り25分、駅から会社まで10分ほど歩き出社、なんてことをしているとする。普通といえば普通だ。しかしこれがあなたの胃腸をどれほど痛めつけているかわかるだろうか?食後に眠気が来るのは、消化のために内蔵に血液が集まるからだが、朝食後にすぐ一時間も(!)「出勤」という重労働(歩いたり走ったり、満員ぎゅうぎゅうのバスや電車に揺られるというのは意外と重労働なのだよ)を行ない、消化のために使われるべき血液を筋肉運動のために使わざるを得なくなる。それでもケナゲな内蔵は少ない血液をヤリクリしてなんとかかんとか朝食のハムエッグやらトーストやらを消化しようとするのだ。ああ、なんと効率の悪いことだ。日本人の胃腸の具合が悪くなるのもうなずける。よって、朝御飯をしっかり食べなければならない、というのはウソデータということになる。事実、俺はこの5年ほど朝食は摂っていないが、まるっきり問題なく仕事ができている。むしろ、朝飯なんか食ってたらチカラが出なくなってしまう、のだ。あなたがそれを信じたくないならそれでもいい。

 でまあ、何が言いたいかということだがね、世の中には「常識」という名のウソ知識/ウソデータがけっこう蔓延していて、それを信じてる人々がいっぱいいるからね、もしもあなたが「本当のこと」を知ってしまって、それが世間の常識とはちょっとズレることだったりした場合、周囲の人を説得するのはなかなか骨の折れることだから、わからん人は放っといて、迷わずその道を進むがよろしいと、そういうことだよ。

<次回は「き」または「しき」で始まるタイトルですよ>
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by edoya-ex | 2006-05-25 21:13 | シリトリヨタバナシ
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